2018年に東京の西方寺で初演された演劇『テラ』(演出:坂田ゆかり 出演:稲継美保 音楽:田中教順 ドラマトゥルク:渡辺真帆)の上演台本をタイの演出家に譲渡し、仏教信仰や死生観をテーマに自由な翻案によってリメイクした『TERA เถระ』をチェンマイのパラット寺院で上演。10月16日〜18日の5公演で、のべ100名を動員した。
その収録映像を日本語字幕つきで配信するオンライン上映会を10月30日に開催。日本とタイをZoomウェビナーで繋ぎ、観賞後には視聴者からの質疑応答を含むトークセッションも行った。500円の電子チケット予約制で、90名がリアルタイムで視聴した。
TERA เถระ
演出:ナルモン・タマプルックサー(コップ) 訳:千徳美穂 出演:ソノコ・プロウ、パコン・タマプルックサー(ギグ) 音楽:グレート・ルカクン、トルポン・サメルジャイ ドラマトゥルク:ソムワン・ケスフォン 映像制作:Mayim Studio コンセプト:TERASIA
https://terasia.net/
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From the Organizer
日本のチームは元々巡業を前提とし、様々な土地の信仰と交わりながら上演することを志向していたが、防疫のため国境をこえる移動が制限されてしまった。ならば「⼈間が動けない代わりに作品に旅をさせよう」という発想を起点に、緊急事態宣言下の5月から約5ヶ月という驚くべきスピードで「テラジア ―隔離の時代を旅する演劇―」という国際アーティスト・コレクティヴが始動した。演出家コップ率いるタイチームの確かな実力に裏付けされた質の高い公演に加え、オンライン生配信をバンコクから支えてくれたのはタイ語通訳/翻訳家のプッサディー・ナーワーウィチット氏。2021年の幕開けとともに逝去された彼女の助力なしに本事業は決して実現しえなかったことを特筆しておきたい。 2021年はミャンマーのマンダレーと京都で新作を製作予定。ウェブサイトの多言語化も推進し、2022年以降の参画アーティストとのネットワーキングに努める。