三年計画の本事業では、アジア地域での持続可能な社会の実現を視野に、地域が直面する喫緊の課題を論じ合い、効果的な行動を促すプラットフォーム「市民参加4.0(フォー・ポイント・ゼロ)」を起動させた。その際「市民の参加」と「変革的な学習」を指導原則に、市民社会が主導する実践や政策に注目し、その成果と教訓をプラットフォーム立上げの基礎とした。
初年度(2017年)は、草の根の実践の交流を通して、社会の持続可能性に関わる課題を抽出しながら、協働可能な個人や団体との関係を築いた。二年目(2018年)は、高等教育機関が集う国際フォーラムを推進することで、「変革的な学習」、「持続可能な社会」といった概念を深化させるとともに、プラットフォーム設立に必要な基盤を確保した。最終年(2019年)は、インドネシア・ソロで、都市と農村の持続可能な連携を共通のテーマに、個別課題への理解を深めるとともに、インドネシアとタイから先進的な取組みを行う市長らを招き、市民社会との対話を実現する「市民参加4.0 / ソロ国際フォーラム」を開催した。
2016年採択事業 https://grant-fellowship-db.asiawa.jpf.go.jp/ja/grant/cc1629/
2018年採択事業 https://grant-fellowship-db.asiawa.jpf.go.jp/ja/grant/cc1837/
- 関連する国/地域
- 日本, シンガポール, インドネシア, マレーシア, タイ, カンボジア, ミャンマー
- 協力団体/協力者
- Kota Kita
- Indonesian Consortium for Religious Studies (ICRS)
申請団体より
チュラロンコン大学では、今後とも「市民参加4.0」を進めてゆく予定である。「市民参加4.0」は、チュラロンコン大学が2018年に旗艦事業として始めた「バンコク・フォーラム」と共通する指向を掲げている。2020年5月には第2回バンコク・フォーラムが開催となる運びで、すでに実行委員会が発足し、「(社会に)参加する大学」を強調する基本コンセプトをもとに議論が始まっている。第2回バンコク・フォーラムでも「市民参加4.0」が打ち出した理念や活動を取り入れることになるだろう。