シンガポール、タイ、マレーシア、ベトナムから囲碁指導者を招へいし事業を行った。水間棋士が確立したメソッドを盛り込んだガイドブックを使用し、指導者育成のための講義を実施した。また、日本の学校囲碁授業の現状を発表し、授業導入のプロセスや運営のノウハウを共有。参加者は、実際の大学囲碁授業と小学校の放課後囲碁教室を視察、小学校ではこどもへの囲碁指導も実践。さらに自国での囲碁事情や、現在の普及の現状について各国が発表し、各々情報を共有した。学校への囲碁授業の導入を推進するためのノウハウを共同で研究し、今後の取り組みについて意見を交わした。共同研究、協働作業の総まとめとして、本研修の共同発表文を作成した。今後、本研修の共同発表文を含め、研修成果を国際囲碁連盟のホームページ、総会を通じて世界76ヵ国・地域に紹介予定。
平成29年度実績 https://grant-fellowship-db.asiawa.jpf.go.jp/grant/cc1721/
平成28年度実績 https://grant-fellowship-db.asiawa.jpf.go.jp/grant/cc1603/
- 関連する国/地域
- 日本, シンガポール, マレーシア, タイ, ベトナム
- 協力団体/協力者
- シンガポール囲碁協会
- タイ囲碁協会
- マレーシア囲碁協会
- ベトナム囲碁協会
- 国際囲碁連盟
申請団体より
実際に自国で中心的に囲碁普及を努めている若手のリーダーが参加したことで、指導者としての非常に高い意識を感じた。 事業終了後、囲碁自体の認知度がまだ高くない国では、今回使用したガイドブックを自国の言語に翻訳して活用したいという具体的な提案があがった。また、自国の既存のノウハウを中心に、水間棋士のメソッドと日本が推奨する7路盤をすこしづつ導入していくという国もあった。 若年層の参加者が多かったため、旅費の助成を受けることで参加が可能となった国もあるので、今後もこの部分の支援は必要であると感じた。 今回の事業を通して、日本とASEAN参加国相互間に継続性のある交流基盤ができたが、「アジア碁コングレス」開催の具体的な話し合いまでは及んでいない。ただ、2018年2月に静岡市で開催される「ジャパン碁コングレス・世界囲碁まつり」にASEAN諸国からの参加者を多数呼び掛けると言うことで合意した。