演劇作品「Whole」のためのPETAへのリサーチ研修
山口惠子の活動母体であるBRDGは近年、京都の町の「ローカルな国際性」 をテーマに演劇作品を創作している。次なる企画では移住者の2世・3世を対象としており、特に京都市内のフィリピンコミュニティーに住む若い世代を中心に交流を始めている。 本プロジェクトは、創作者の利益になる活動だけではなく、コミュニティにとっても有益となるようなリサーチ方法を模索するため、フィリピンの劇団PETAで研修と取材を行うものである。PETAは長年にわたり、演劇を通して多様なコミュニティと共に活動を継続していることから、彼らがどのように様々なコミュニティと関わっているのかを視察することは有意義である。また、京都での主なリサーチ対象コミュニティのルーツとなる国、フィリピンに滞在し、その文化に少しでも触れることは、今後の創作過程において大きな影響を与えるだろう。 これまでのBRDGの活動と、本プロジェクトを結ぶ途中経過として、2018年3月に演劇作品『Whole』を創作、演出する。そこでは、一人の人間の中に複数のアイデンティティを内包し、ハーフでもダブルでもない“Whole”としてどのように在るかを表現したい。
- 主な活動地
- フィリピン:マニラ、レイテ島