昭和女子大学が2003年に第1回をプロデュースした日本祭りが16回目を迎え、京都市西陣織工業組合・松阪市商工会・共同組合岡山県備前焼陶友会をホイアンに派遣、伝統工芸に関する技術交流を行った。また、日本橋・佐賀・石見銀山・昭和女子大学同窓会他、多くの団体とコラボし、ホイアン日本橋の袂のグエンチミンカイ通りを日本町に装飾、また日本祭りステージでも様々な形で日本文化の紹介に努めた。 さらに、3つの日本の伝統工芸分野に関する専門家が来日。ホイアン市シルクヴィレッジは西陣織の技術支援を得るための具体的な相談を、ベトナム文化省無形文化財課長とホイアン市タインハ陶芸村陶工は無釉薬のチャム陶器等の再興を目指し食器等への実用化技術を研修、松阪文様手織り木綿研究者は松阪市からの依頼を受け、三越等の松阪商人がホイアンから来た柳状布を基に松阪文様を考案し全国規模の日本橋商人となったことを研究、いずれも大きな成果を上げた。
- 関連する国/地域
- 日本, ベトナム
申請団体より
昭和女子大学は文化庁指導の下で、科学研究費により調査・民間寄付金等で修復工事を行いホイアン旧市街を世界遺産に、ドンラム、カイベーを農村集落国家文化財指定することに貢献、ユネスコアジア太平洋州文化財保存賞3回・ベトナム文化功労賞4回・日本建築学会賞1回などの表彰を受けた。通常は調査段階で関係が終わるが、幸い本学国際文化研究所には建築・食品・服飾・ITデザイン等のメンバーが属し、JICAパートナー型プログラムに選定され文化財観光推進協力へと進むとともに、さらにその後、国際交流基金の支援で市民交流を推進、1992年調査開始から20数年間に渡り協力関係を維持してきた。そして、ホイアンと京都・備前・松阪・日本橋・大田他、カイベーと横浜・神戸・長崎他と市民交流を構築、さらに来年度はドンラムと日本各地との交流を生み出そうとしている。国際交流基金のこれらの国際交流事業支援をたいへん有難いものと感謝している。