ラオスルアンパバン世界遺産仏像修復技術者育成プロジェクト

  • アジア・文化創造協働助成
採択年度
平成29 (2017) 年度
助成額
JPY 3,793,000
活動国・地域
ラオス

ラオス・ルアンパバンは、同国北部に位置する古都であり、市街地自体が文化遺産としてユネスコの世界遺産に登録されている。市街地には多数の仏教寺院及び仏像が存在し、それらもまた世界遺産の一部を構成している。
現地寺院では、破損が著しい仏像は須弥壇から降ろされ、人目に付かない場所に陳列されている。中には歴史的価値のあると考えらえる仏像も埃をかぶり、また風雨に晒され多大なダメージを受けている。2001年9月、身延山大学と同国文化情報省(当時)は、世界遺産地区内寺院の仏像修復に関する調印を交わし、現在に至る本プロジェクトが始動した。 本学仏像制作修復室を中心とした本プロジェクトでは、破損した仏像の修復・復元を行い、政策当初の姿を取り戻し、また寺院の景観を崩さない古色彩色を施す作業を実施している。これまでに多数の仏像を修復し、将来的にはラオス人の手による仏像修復を目指している。
現在では修復のみならず漆をはじめとした現地材料・技術の研究、仏像の銘文解読研究等を併せ、現地修復技術者を育成するまでに進展を遂げている。

平成30年度実績 https://grant-fellowship-db.asiawa.jpf.go.jp/ja/grant/cc1839/
平成28年度実績 https://grant-fellowship-db.asiawa.jpf.go.jp/ja/grant/cc1655/

関連する国/地域
日本, ラオス
協力団体/協力者
ラオス人民民主共和国情報文化観光省美術工芸局
ルアンパバン国立博物館
帝京大学文化財研究所
ルアンパバン美術学校
ラオス国立美術学校

申請団体より

プロジェクト発足当初は、地区内36の寺院調査や1,174体もの仏像基本台帳の作成・把握という基礎情報の収集から着手したが、現在は仏像修復活動の拡大・現地の修復技術者育成にまで進展を遂げている。
将来、ラオス単独で修復を行うために、可能な限り現地入手可能な材料・技術で修復作業を行っており、現地に古来より伝わる多彩な樹脂の調査及び仏像制作技法の研究を行っている。一例としてラオス漆についても研究を進めており、これらについては修復に一部使用しているが、正確に伝承されている確証はなく、今後はその整合性を求めると共に利用の幅を広げる研究を行っていく。
現地には修復を必要とする仏像が数多く存在する。プロジェクトの修復活動だけではなく、ラオス人自らの手で修復を行わなければ担いきれないほどである。そのため主としてラオス国立美術学校の教員を対象に技術指導を行い、修復技術の習得を目指した人材育成を行っている。
また、寺院に安置されている仏像の中には、寄進した由来や年代、王族の名前等が明記されているものも存在する。それらを読み解き、年代別に仏像の特徴が分類化されれば、修復作業において重要な基準になるため、可読作業を進めている。

関連する事業

申請団体

ラオスルアンパバン世界遺産仏像修復技術者育成プロジェクト

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活動国・地域

ラオスルアンパバン世界遺産仏像修復技術者育成プロジェクト

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栗コーダー&フレンズ アジア6カ国 ミュージック&アート 共同制作プロジェクト

アジアにおけるエネルギーを切り口としたモノづくりやデザインの協働プラットフォームの構築

バンコクナイツ

FACo in LAOS JAPAN FESTIVAL 2015

活動分野

アンコール・ワット修復人材養成プロジェクト

インドネシアの消滅の危機にあるBeaten Bark製の絵巻物ワヤンベベルの保全継承を、社会全体で具体的に促進していく日イ協働の支援・応援プロジェクト

サクラコレクション2017-2018

カンボジア, サンボー・プレイ・クック遺跡群の保全に関わる人材育成

アンコール・ワット修復人材養成プロジェクト

Contemporary Asian Masks:Reconfiguration and Transformation

協力団体

ラオスルアンパバン世界遺産仏像修復技術者育成プロジェクト