世界遺産地区内36ヶ寺の寺院調査や1,174体もの仏像基本台帳の作成・把握という基礎情報の収集から着手した本事業であったが、現在では仏像修復活動の拡大・材料や技術の研究、現地修復技術者育成、三次元測定機による仏像3Dデータの収集等、多岐に渡る進展を遂げている。
将来、ラオス単独で修復を行うために、可能な限り現地入手可能な材料・技術で修復作業を行っており、現地に古来より伝わる多彩な樹脂の調査及び仏像制作技法の研究を行っている。一例としてラオス漆についても研究を進めており、これらについては修復に一部使用しているが、正確に伝承されている確証はなく、今後はその整合性を求めると共に利用の幅を広げる研究を行っていく。
現地には修復を必要とする仏像が数多く存在する。プロジェクトの修復活動だけではなく、ラオス人自らの力で修復を行わなければ担いきれないほどである。そのため主としてラオス国立美術学校の教員を対象に技術指導を行い、修復技術の習得を目指した人材育成を行っている。
平成29年度実績 https://grant-fellowship-db.asiawa.jpf.go.jp/ja/grant/cc1756/
平成28年度実績 https://grant-fellowship-db.asiawa.jpf.go.jp/ja/grant/cc1655/
- 関連する国/地域
- 日本, ラオス
- 協力団体/協力者
- ラオス人民民主共和国情報文化観光省美術工芸局
- ラオス国立美術学校
- ルアンパバン美術学校
- ルアンパバン国立博物館
- 帝京大学文化財研究所
申請団体より
世界遺産地区内36ヶ寺の寺院調査や1,174体もの仏像基本台帳の作成・把握という基礎情報の収集から着手した本事業であったが、現在では仏像修復活動の拡大・材料や技術の研究、現地修復技術者育成、三次元測定機による仏像3Dデータの収集等、多岐に渡る進展を遂げている。
将来、ラオス単独で修復を行うために、可能な限り現地入手可能な材料・技術で修復作業を行っており、現地に古来より伝わる多彩な樹脂の調査及び仏像制作技法の研究を行っている。一例としてラオス漆についても研究を進めており、これらについては修復に一部使用しているが、正確に伝承されている確証はなく、今後はその整合性を求めると共に利用の幅を広げる研究を行っていく。
現地には修復を必要とする仏像が数多く存在する。プロジェクトの修復活動だけではなく、ラオス人自らの力で修復を行わなければ担いきれないほどである。そのため主としてラオス国立美術学校の教員を対象に技術指導を行い、修復技術の習得を目指した人材育成を行っている。
また、寺院に安置されている仏像の中には、寄進した由来や年代、王族の名前等が明記されているものも存在する。それらを読み解き、年代別に仏像の特徴が分類化されれば、修復作業において重要な基準になるため、解読作業を進めている。三次元測定機による仏像3Dデータの収集は、基礎的なデータとして将来的に亡失した仏像の復元を可能とし、さらに近年問題が顕在化している仏像盗難への対処を検討する際にも様々な応用が期待できるものと考えられる。