ベトナムの独立運動の指導者ファン・ボイ・チャオは、1905年に来日し大隈重信や犬養毅らの助言と協力を得て、約200名のベトナム人留学生を日本で学ばせた(東遊運動)。しかしフランス政府の要請により、日本政府はこれらベトナム人の取り締まりを行い、多くの留学生が離日を余儀なくされる。そこに、たまたまベトナム人と知り合った日本人医師の浅羽佐喜太郎が多額の資金援助をし、留学生らを救った。このようにして育まれた両国の友情と絆は、現在のベトナム人が日本人に対して持つ大きな信頼と尊敬の念の基礎をなすと言える。 この話を一人でも多くの日本人に知ってもらいたいという考えにより、ベトナム人演出家レ・フンとベトナム公安省の協力で日本において演劇公演が行われた。公安省劇団としては初めての海外公演であり、舞台演出家、高野克己に照明、衣装、字幕等技術面での協力を得た。
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