カンボジアの60年代最盛期の音楽をベースに現代ヒップホップを融合させた音楽を提供するカンボジア音楽レーベルKlapYaHandz(クラップヤハンズ、以下KYH)所属アーティストを日本に招へいし、日本のヒップホップグループと合同で演奏する場を設けた。 KYHは5月3日、4日に代々木公園で開催された「カンボジアフェスティバル2019」に出演し、1. KYH 2. 日本人アーティスト 3. カンボジアフェスティバルのコラボレーションとして演奏を披露。10万人の来場者に文化交流を伝えた。 フェスティバルの後、KYHは山梨県にあるYoung-Gのスタジオを訪ね、音楽、芸能活動について学んだ。スタジオ内の在り様から、トラックの作り方、収録方法、宣伝の仕方、ライブの様子などを見聞きし、さらにその場で即興で歌ったりして交流を深めた。
- 関連する国/地域
- カンボジア
- 協力団体/協力者
- KlapYaHandz
- stillichimiya Young-G
- 株式会社 空族
申請団体より
KYHアーティストたちが来日を叶えた時点で、本事業は意義があった。日本の整ったインフラや、日本人との関わり、文化。見るものすべて、才能ある若いカンボジア人たちの感性を存分に刺激した。そしてそのインプットはアウトプットに繋がる。1人が得た幸せ、エネルギーは、その100倍、1,000倍の人たちに向けて、音楽という形を取って歓びを放ち、連鎖して人々を幸せと熱気に包んだ。日本語ラップ、クメール語ラップをコラボレーションするというのはこれまで誰もやっていない新たな試みで、まさに今回のフェスティバルのステージでそれを実現させた。 歌や音楽には、難しいことは一気に飛び越え、言語を超えた理解を促す力がある。ライブや交流を通して、人としての基盤となる根底、心や感性に触れる成長を促せた。結果は今日明日で見えるものではないが、数カ月後、数年後に発展する助走となることは間違いないだろう。ひいてはカンボジアという国の、芸能の発展に直結している。彼らが育ってゆくことこそが、ムーブメントといえるのである。 KYHは、この日本滞在を通して得た知識、体験を自国に持ち帰り、今後のカンボジアの芸能の発展に寄与するだろう。帰国後、日本をテーマにした楽曲の制作、発表にも取りかかっている。この先につづく日本とカンボジアの国境なき音楽交流の礎を築き、日本のアーティストの東南アジア進出にもつながる足掛かりをつくることができた。