アジアの舞台芸術制作者の新しいネットワーク構築のため9月3日~7日の5日間、基調講演、ミーティング、シンポジウム、ヴィジティング・プログラム、交流プログラム、ディスカッション、観劇のプログラムをSingapore International Festival of Arts (SIFA)とCentre 42の協力のもと実施した。日本はじめ、インドネシア、マレーシア、タイ、韓国、マカオ、台湾の舞台芸術制作者がシンガポールに集まり、同地域における課題の共有、将来的な協働の可能性について話し合われた。 SIFAの芸術監督であるオン・ケン・セン氏の基調講演では、フェスティバルを通じて達成できたこと、また取り組んできた困難や、今後どのような展開をしていくのか具体的なプログラムの事例を引用しながら語られた。”Case presentation on some of the things happening in Japanese performing arts(日本の舞台芸術で起きているいくつかの事例)”と題した公開プログラムでは、現地の関係者が集まり、日本の舞台芸術シーンへの関心が寄せられた。 その他、現地のカウンシル、支援団体、劇団、アートセンターを訪問することによって様々な視点からシンガポールの舞台芸術の歴史、現在のシーンに触れることができた。
- 関連する国/地域
- 日本, シンガポール, インドネシア, マレーシア, タイ, 韓国, マカオ, 台湾
申請団体より
参加者同士のミーティングや現地のプロデューサーとのエクスチェンジセッション内で、アジアの共通点や異なる点、今後の共同の可能性についてなどを、組織の大小や経験の長さを問わずフラットに話合うことができた。またシンガポールに拠点を置く支援団体であるASEF(Asia Europe Foundation)やAsia Linkのディレクターも積極的に議論に参加し、組織としてではなく、個人として抱える課題や経験談を共有してくれたことが印象的であった。同時に、国境を越えた舞台芸術制作者のネットワークへの関心の高さを感じた。東南アジアの参加者からは、地理的に近くても互いに知り合う機会が実はあまりないという声が複数あがっていた。今後は、今回の参加者が提携相手になることも視野に入れ、関係性や参加者の新陳代謝を促しながら本会議を継続して開催、発展させていきたい。