本事業は、1990年代から、在留資格「興行」で来日していたフィリピン女性エンターティナーと日本人男性との間に日比国際児(Japanese Filipino Children: JFC) として生まれ、成長する中で自ら発言し表現を始めた若者たちJFY(Japanese Filipino Youth) と、日本の若者と交流を図ることで、若者同士の直接の対話・交流を通して、彼らの親世代にはなかった新しい形の日比関係の構築を目指すものである。 具体的には、フィリピン・マニラを拠点に活動するJFYによる劇団「あけぼの」の劇団員5名およびその主催NGOであるDAWN(Development Action for Women Network)のスタッフ2名をフィリピンより招へい。全国各地の小学校や大学等で、演劇「クレイン・ドッグ~ルーツを探して」の上演と、日本の若者および地域住民との交流活動・ワークショップを実施した。演劇公演および交流活動、ワークショップを通して、同世代の日本の若者および日本で育った外国にルーツをもつ多文化の子ども・若者たちとの活発な交流活動を行った。JFYたちにとっては、親世代とは異なる新しい日本社会との関係を取り結ぶ機会となり、日本の若者たちにとっては、複数のルーツを持つ多文化な人々の存在について改めて気づき、そのアイデンティティのあり方について理解を深める機会となった。
平成29年度実績 https://grant-fellowship-db.asiawa.jpf.go.jp/ja/grant/pp1706/ DAWN in JAPAN https://www.facebook.com/groups/DAWNJAPAN/
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「自ら発言し表現を始めたフィリピン育ちのJFYたちと、彼ら・彼女らと同世代の日本の若者と交流を図ることで、若者同士の直接の対話・交流を通して、彼らの親世代にはなかった新しい形の日比関係の構築を目指し、JFYの若者たちが自らのアイデンティティや葛藤を描いた演劇を上演しながら日本の若者と交流・対話すること」であった。全国各地で日本の若者、さらには日本で育った外国にルーツを持つ若者との交流も実現することができ、今年度の本事業の成功を踏まえて、来年度以降も同様のプロジェクトを継続してほしいとの要望もあり、今後の継続的な活動につながる成果を得ることもできた。