本事業は、日本文化政策学会と、東南アジアで初めてとなる文化政策研究のネットワーク The Asia Pacific Network for Cultural Education and Research(ANCER/アジア大洋州文化教育・研究ネットワーク)の持続的なパートナーシップを見据え、以下の事業を通じて文化政策研究・実践者ネットワークを形成し、文化政策のアジアモデルの研究・構築を試みる取り組みとして、下記の3つの事業を予定していた。
(1)2019年12月 日本文化政策学会研究大会(埼玉)一般公開講演会とパートナーシップ検討会議
(2)2020年3月 東南アジアと日本の研究者による共同研究会(シンガポール)、パートナーシップ検討会議
(3)2020年9月 国際文化政策会議(International Conference on Cultural Policy Research (ICCPR) 2020 in Kyoto)における一般公開シンポジウム、ANCER企画特別パネル、ネットワーキングなど
2019年12月の事業は概ね予定通り実施されたものの、その後の新型コロナウイルスの世界的な流行に伴い、2020年3月のシンガポールにおける共同研究会を中止した。
2020年9月に予定されていた国際会議は、2021年3月にオンラインで開催した。
国際文化政策会議:https://www.gakkai.ne.jp/ICCPR2020/
- 関連する国/地域
- 日本, シンガポール, マレーシア, カンボジア, 台湾, 香港, スウェーデン
- 協力団体/協力者
- アジア大洋州文化教育・研究ネットワーク
申請団体より
本事業は、以下のような目的のために企画された。
・ANCERと日本文化政策学会(及び台湾文化政策研究学会などアジア地域のネットワーク)との長期的な交流を見据えた本格的なパートナーシップを検討し、東南アジアと東アジアをつなぐより広範囲のネットワークを構築する。
・欧米型の輸入ではない、アジア独自の文化背景を前提とした文化政策・マネジメントについて、アジア・欧米を含めた多様な研究者が共同することを通じて、アジア型文化政策モデルの構築を模索する。
・ANCERメンバーと日本の研究者が共同研究を進めることで、アジアの文化政策研究の発展に必要な研究基盤や支援制度の発展を支援する。また共同研究による文化政策への提言発信を通じて、より良い政策形成に寄与する。
・研究や交流の成果の一部は、一般公開のシンポジウムなどの形で広く共有し、参加者と対話することのできる場を設けることで、アジアの文化的環境に興味のある文化芸術関係者、公共政策·市民活動などに携わる市民、学生などのアジア理解を深める。
新型コロナウイルスの影響により、2020年度の事業の一部は中止せざるを得なかったが、2021年3月に国際会議をオンライン開催し、参加者間で上記の問題意識を共有し、目的を達成できた。