タイにおける、消費者・都市生活者も参加し推進していく広義の有機農業運動の普及促進と、食の安全保障ならびに食のシステム確立に向けた可能性を探ることを目的として、タイNGOの若手スタッフとともにオルタナティブな農・食・流通・教育の分野の活動を学ぶための経験交流を行った。 若手スタッフらが、日本の生活協同組合、若手有機農家、市民農園、農村開発指導者育成の教育機関を訪問し交流することで、有機農業の理念や各分野での具体的な運営方法について学び、タイの有機農業活動のステージアップにつながった。三里塚ワンパック野菜等をはじめとする各訪問先で背景・活動説明・施設見学・意見交換を行い、最終日には総括する会議の場で各自の学びや感想を発表。帰国後は、今後のプロジェクトに向けた計画会議を行った。
平成29年度実績 https://grant-fellowship-db.asiawa.jpf.go.jp/ja/grant/pp1734/ 平成30年度実績 https://grant-fellowship-db.asiawa.jpf.go.jp/ja/grant/pp1827/
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From the Organizer
今回の交流を通じて、食の安全保障に向けた消費者と生産者のあるべき関係性についてタイNGOの若手スタッフたちが多くを学ぶことができた。あるべき関係性とは、安全で健康な食を通じた消費行動のみで生産者と消費者がつながるのではなく、自然と命との結びつきが実感できる体験を提供し、消費者と生産者が互いに対等な立場で支えあう関係性である。こうした関係を築くための触媒となるのが、「市民農園」や「生活協同組合」であり、このような「場づくり」を今回参加したタイNGOが、タイの文脈に合わせて今後具体化していくことが確認された。また、タイNGOのシニアスタッフからは、今回の交流が、これまでタイと日本の活動家たちが築いてきた関係を若い世代に引き継ぐ最初のステップになったという評価も得た。