申請団体は、1990年以来「アジア西太平洋都市保存ネットワーク」の一員として歴史的町並み保存NPOを支援し、2013年には「アジア・ヘリテイジ・ネットワーク」を結成して、ネットワークを拡充強化してきた。 3年目となる2016年度は、新たにネパールを参加国に迎え、「アジア経済新興国の町並み保存支援」に「災害からの町並み復興」の視点を加えて交流事業を実施した。2016年10月にネパールでの予備調査を行い、12月には調査報告会とあわせて、国際フォーラムに向けた勉強会を開催した。2017年1月にネパール、インドネシア、ミャンマー、カンボジアの歴史的町並み保存に取り組むNPOを奈良に招へい。今井町と奈良町を視察し、日本の町並み保存、市民参加のノウハウと実践に直結する解決策を提示するとともに、奈良市民や専門家を交えた国際フォーラムを開催した。
平成26年度実績 https://grant-fellowship-db.asiawa.jpf.go.jp/grant/pp1414/
平成27年度実績 https://grant-fellowship-db.asiawa.jpf.go.jp/grant/pp1554/
- Related Countries
- Indonesia, Cambodia, Myanmar, ネパール
- Co-organizer(s), Cooperator(s)
- Indonesian Heritage Trust
- Yangon Heritae Trust
- Khmer Architecture Tours
- Kathmandu Valley Preservation Trust
From the Organizer
アジアの経済新興国では、経済発展の陰で歴史的町並みの破壊が急速に進んでおり、町並みとそれを支えるコミュニティの保存が緊急の課題となっている。助成を受けて開催した奈良国際フォーラムでは、インドネシア、ミャンマー、カンボジア、ネパールの町並み保存団体がそれぞれ抱える課題を浮き彫りにした上で、日本の経験を踏まえて、参加者全員で知恵を絞り、解決策を提示することができた。これは2013年に結成したアジア・ヘリテイジ・ネットワーク活動のひとつの大きな成果である。 国際フォーラムの成果は日英両言語のレポートとしてまとめ、SNSを通じて世界に情報発信を行っている。今後は、このフォーラムの成果を踏まえて、アジアの新興国がそれぞれの活動エリアにおいて、具体的な町並み保存プロジェクトや保存のためのシステム整備に結びつける必要があり、ネットワークを通じてさらなる支援を継続する必要がある。