2016年5月、シンガポール総合芸術文化施設エスプラネード (Esplanade)で開催された、日本シンガポール外交関係樹立50周年認定事業「スーパー・ジャパン・フェスティバル」において、劇団角笛独自の影絵人形劇『角笛シルエット劇場』を2日間に亘って5回上演した。 演目はシンガポール英語吹き替え版『Princess Kaguya』 (日本昔話『かぐや姫』)、人形遣いによるデモンストレーション『かげと遊ぼう』、日本と現地の歌を影絵で表現する『童謡メドレー』の3演目。英語吹き替えの声優および司会はシンガポールの若手アーティストが担った。幻想的で美しい影絵人形の手法を用いたり、劇団角笛マスコットのクックちゃんとシンガポールを象徴するマーライオン、エスプラネードマスコットのピップちゃんを登場させたり、シンガポールの曲「シンガポール・タウン」「ラサ・サヤン」と日本の曲「夕焼け小焼け」「アイアイ」を組み合わせ、歌ったり踊ったりする観客参加型の構成で、両国の国旗を並べて映す等、外交関係樹立50周年を記念する特別演出を施した。
- Related Countries
- Japan, Singapore
- Co-organizer(s), Cooperator(s)
- Esplanade – Theatres on the Bay
From the Organizer
シンガポールの子どもたちは影絵人形劇を通して異なる文化を感じ、また共通点を発見し、日本に対する親近感を深めた。 両国のスタッフにとっても、二国のスタッフが共同運営したことによる文化創造への刺激は色濃く、若年層の意欲が高まった。 当劇団にとっては、最先端の劇場入場システムや音響設備を体感する好機でもあった。エスプラネードでは事業以降、影絵ワークショップを開催したり、人形劇の分類として影の人形 (本事業)を紹介するなど、アジア圏の人形劇比較に繋げている。 ワイドスクリーンや複雑な照明機材を輸送する海外公演において、人員渡航費の助成は重要であり、招へい元 (エスプラネード)の信頼も確実に得ることができた。 将来的にはエスプラネードのOctoburst (こどもまつり) を見据えた計画もシンガポールアーティストと検討しており、普遍的かつ新たな影絵人形劇のスタイルを模索したい。