本事業は、多様な背景を持つ参加者、さらにはタイ、インドネシア、マレーシアの音楽家とのコラボレーションによる音楽創造をおこなうことで、東南アジアにおいて近年現れつつある「民族音楽」、「実験音楽」、「市民参加型の音楽」が融合した新たな音楽実践を、日本の参加者が体験する機会を創出するものである。
本年度は、音楽経験の有無を問わない参加者を公募によって募り、国内外のゲストと共に、オンラインでのワークショップやコンサートを開催した。2021年3月には、1010人の参加者が関わる映像音楽作品を制作・公開し、そのプロセスをひらきながら2021年以降の音楽、プロジェクトへ展開する「千住の1010人 from 2020年」を実現した。2021年9月12日には、タイ、インドネシア、マレーシアの音楽家を中心として、トーク・作品上演・ワークショップによるオンラインのフェスティバル「アジアだじゃれ音Line音楽祭」を実施した。
平成28年度実績 https://grant-fellowship-db.asiawa.jpf.go.jp/ja/grant/pp1642/
平成27年度実績 https://grant-fellowship-db.asiawa.jpf.go.jp/ja/grant/pp1560/
平成26年度実績 https://grant-fellowship-db.asiawa.jpf.go.jp/ja/grant/pp1444/
- 関連する国/地域
- 日本, インドネシア, マレーシア, タイ, 香港
- 協力団体/協力者
- 野村誠
- 佐久間新
- アナン・ナルコン
- メメット・チャイルル・スラマット
- ウン・チョー・グゥワン
- 北澤潤
- だじゃれ音楽研究会
申請団体より
本事業は新型コロナウイルスの影響によって、日本でのコンサートから完全オンラインによる参加型のコンサートおよびワークショップへと実施形態を切り替え、当初は日本に招聘する予定であった東南アジアのゲストも、オンラインでの参加となった。しかしながら、オンライン化することで、日本、タイ、インドネシア、マレーシアに加え、香港やイギリスなど、多様な国の人々が参加する音楽の場を創出し、またゲストとだじゃれ音楽研究会の継続的なコラボレーションによって、各国の文化的背景や音楽家の特質を活かした新たな音楽作品を創造することができた。また、作品や映像の制作に時間をかけることができたため、日本語・英語・インドネシア語・タイ語という多言語に対応したプログラムを実施することができた。以上より、本事業では、オンライン化せざるを得ない状況を活用して、かえってより広く深い国際交流の場を創出することができたと言える。