作編曲家・演奏家である栗コーダーカルテットが、東南アジア五カ国(インドネシア、タイ、ラオス、ベトナム、ミャンマー)と文化交流をする三年間(2015~2017年)のプロジェクトである。日本の優れた音楽家と共に、身近な楽器を使用した親しみやすい音楽表現を伴った公演を各国で行い、文化の理解と交流を図った。プロジェクトの過程においては東南アジア諸国でリコーダーのワークショップ等を開催した。学校等の子供のいる場所での演奏の機会を増やし、学校での音楽教育があまり行われていない東南アジアで、子供達に音楽の楽しさを知ってもらうことができた。また各国のアーティストとのコラボレーションを現地と日本で展開し、日本においては三年間の集大成となる公演を東京、京都、名古屋で行った。プロジェクト終了後は、記録映像や録音物等を作品として発表する。
平成28年度実績 https://grant-fellowship-db.asiawa.jpf.go.jp/ja/grant/cc1621/ 平成27年度実績 https://grant-fellowship-db.asiawa.jpf.go.jp/grant/cc1531/
- 関連する国/地域
- 日本, インドネシア, タイ, ベトナム, ラオス, ミャンマー
申請団体より
本事業は五カ国との交流を並行して行う大規模なものであったが、三年間という時間と、栗コーダーならではの音楽性や個性的な楽器編成を活用し、各国のアーティストと濃密なコラボレーションを展開することができた。栗コーダー&フレンズの演奏する現地の伝統音楽、そして東南アジアの伝統楽器を導入した栗コーダーの楽曲、そのどちらも斬新かつ親しみやすい音楽となり、各国のアーティストと強固な関係性を築くことができた。また、三年間に多数の公演を行ったが、コンサートホールだけでなく、学校、カフェ、田舎の村、都会のスラム、こどものための施設、現地アーティストのスペースなど地元の住人が集う場所に積極的に入り、様々な人に演奏を聴いてもらうことができたのも大きな収穫である。特に子供のための演奏やワークショップを重視したのは、東南アジアでは学校で音楽教育が行われていない国が多いからである。その成果が将来的に現れることを期待している。