2019年の第74回国際連合総会によって採択された国際的なESD推進枠組み「ESD for 2030」において、「地域レベルでの活動の促進」が優先行動分野の一つとして示されていることや、昨今のCOVID-19パンデミックに瀕し、地域教育や地域づくりに携わる実践者や研修指導者の間で、政策立案や実践、研究に関する学び合いへの需要が高まっている。こうした背景のもと、ユネスコ・アジア文化センター(ACCU)では、神奈川県平塚市、東海大学スチューデントアチーブメントセンター、ユネスコとの共催により、「地域に根差したESDアジア太平洋交流プログラム」を2021年8月10日~11日に開催した。交流プログラムの主な目的は、ユネスコのアジア太平洋地域事務所(バンコク事務所)の「地域に根差したESD推進プロジェクト」における経験を共有、議論し、参加国における今後のアクションを探究することである。神奈川県平塚市の現地会場と海外をオンラインでむすんで開催し、中国、インド、日本、ラオス、モンゴルとフィリピンの事例が紹介され、ESDの実践者や専門家を含む約50名の参加者が各々の経験と意見を交わした。
- 関連する国/地域
- フィリピン, ラオス, 中国, インド, モンゴル, タイ, オーストラリア, ブラジル
申請団体より
各国における地域づくりの学びのプロセスについての議論や、COVID-19パンデミックにおいても学びを継続することの大切さを確認することができたのは、本事業の大きな成果であった。また、本プログラムは、国際的な枠組みに示されるような、地域におけるESD推進の機会となり、今後のESD協働へ向けた国際的ネットワーク構築への重要な一歩となったと考える。今後も本事業参加者との連携を強め、ネットワークの拡大により、「地域に根差したESDの推進」に取り組んでいきたい。最後に、本助成プログラムなしでは、交流と学び合をベースとした本事業の効果的な実施を実現することはできず、コロナ禍における度重なる事業計画に際しても、いつも柔軟かつ丁寧にご対応いただいた担当者の方には深く感謝申し上げたい。