本事業では、長年の伝統を受け継ぎ生活の中に芸能がある、八重山の石垣島とインドネシアの古都であるジョグジャカルタの伝統芸能の担い手をオンラインで結び、相互の演技を見せあう公演を実施した。
新型コロナウイルス感染症が流行する中、日常と共にある芸能の機会が喪われた中、同じような環境にありながらも普段接することがない両地をオンラインで結ぶことにより、お互いの「わざ」をエールとして交換、「アフターコロナ」時代での活動の発展を励ましあい、お互いを知り、交流する取り組みとして実施された。
ジョグジャカルタでは国立ジョグジャカルタ芸術専門高校(SMKI)の舞台を会場に地元青年団のnew zuguz gedroexとSMKIの選抜学生が、石垣島では石垣市民会館を会場に光扇会荻堂久子舞踊研究所、八重山高等学校郷土芸能部、八重山農林高等学校郷土芸能部が、それぞれの地に根づく多彩な古典と民俗芸能を披露し、オンラインを通じた高精細映像と音響により等身大でそれぞれの演技に触れた。終了後には相互の意見交換が行われ、異文化でありながら伝統を誇りとする次の世代にとって意義ある交流となった。
https://jogja-ishigaki.net/
- 関連する国/地域
- 日本, インドネシア
- 協力団体/協力者
- FMいしがきサンサンラジオ(有限会社石垣コミュニティーエフエム)
- 横須賀智美(neko-neko agent)
- 岡田智博(一般社団法人ブルーオーシャン)
- 国立ジョグジャカルタ芸術専門高校
申請団体より
生活の中に芸能が連綿と続く、ジョグジャカルタ(インドネシア)と石垣島(沖縄)であるが、特に次の文化を担う世代には、直接的な交流の機会が島からは存在していなかった。それが今回の事業を通じてつながることにより、それぞれ別の芸能の姿を知り、その「わざ」を互いにリスペクトしながら互いに興味が惹きこまれていった。プロの道に進むジョグジャカルタの演じ手たちは日本の部活動でありながら伝統を大事にしたチームワーク溢れる演技に感激し、石垣の演じ手たちは鍛えられた「カッコよさ」に魅了された。
離島である八重山では、外国のさまざまな文化や人々と交流する機会が少なく、広い世界とつながることを多くの若者が渇望している。独自の文化を誇りとする島人たちが、他の国々や地域の人々と文化を通してつがなることで、文化の多様性を豊かに発展させることが相互にでき、島の未来も創られる。今回の事業を経験とし、次の島を担う世代にとっての文化が活きる交流を創っていきたい。