高齢化はもはや世界共通の問題である。アジアを中心とする海外の理学療法学生と日本の学生が京都大学に集まり、課題解決に向けた交流事業を行った。約150名が参加し、再生医療やロボット工学等といった先進医療に関する講演のほか、学生らが自国の理学療法教育の特色や就職の状況をテーマに自ら調査し英語で発表、ディスカッションした。また、施設見学やテーマに関連する講義の受講によって問題への理解を深め、これからの時代を担う学生、教員が共に考えていく場になった。
- 関連する国/地域
- 日本, シンガポール, フィリピン, インドネシア, タイ, ベトナム, ミャンマー
申請団体より
理学療法を学ぶ日本の学生にとって、同じく理学療法を学ぶ海外の学生と交流できる機会は限られている。本事業で、全国の学生に門戸を開き、そのような機会を提供できたことは非常に有意義であった。 将来的に必ず理学療法士も関係するであろう再生医療の最新の知見、ロボットを使用した最先端のリハビリテーション、最新のセルフケア機器を使用した健康評価、今後のアジアの国が直面すると予想される高齢社会において必要になる在宅リハビリテーションにおけるフランスの先進的な取り組みなどの講義はどれも、他ではなかなか学べない貴重な内容であった。 病院や施設見学においても、日本国内でも限られた場所にしかない実験器具とそれらを用いた研究や実際の日本における理学療法を見学することで、日本で働くことや研究者になる道を考えている、という海外の学生もいた。将来の人材育成の一助になることも目標としていた当事業において、非常に喜ばしいことである。 各国間のより強固なネットワークを構築することができ、将来的に学術的、実践的な交流・国際協力の可能性を生み出すことができたと確信している。