近代化による民俗芸能の積極的変容と、そこに生じる新たなプラットフォームの可能性
アジアにおける古くからの民俗芸能と近代化以降の概念であるアートとは現在、どのように認識され、その融合が図られているのかを探る。 民主主義の根幹とされ、多くはひとりの作家性の下に発揮されるアートと、集落での共同体意識を高め、匿名の人々によって連綿と紡がれてきた民俗芸能。その成り立ちはこのように真逆とも言えるが、アジアのアートは近代化以降のいわば輸入品であり、その立脚は民主主義とともに未だ揺らぎがある。そして、民俗芸能も資本主義経済の浸透により、その古来からの在り方に変化が求められている。武田はフィリピン、タイにおける現代の民俗芸能とアートの事例をリサーチすることで、そこに生じる新たな在り方を検討する。
(プロフィール写真の撮影:和久井幸一)
- 主な活動地
- フィリピン:マニラ、コーディリエラ地方、バギオ タイ:チェンライ、チェンマイ
- 受入機関/協力者
- コーディリエラ・グリーン・ネットワーク
- JK-Anicoche (Sipat Lawin Ensemble 芸術監督)
- Atikom Mukdaprakorn
- 岩澤 孝子(北海道教育大学准教授)