範宙遊泳×The Necessary Stage 滞在制作・公演(シンガポール/東京)

  • アジア・文化創造協働助成
採択年度
平成29 (2017) 年度
助成額
JPY 2,077,533
活動国・地域
シンガポール, 日本

範宙遊泳と シンガポールのThe Necessary Stage (TNS)との協働事業。 2016年4月に範宙遊泳がシンガポールに10日間滞在しワークショップとリサーチを行った<phase1>と、2017年5月に TNSが東京に2週間滞在し、それぞれのアイディアを深めるクリエイションを行い作品作りの土台を固めた<phase2>を経て、3年がかりの共同制作の最終段階<phase3>で新作「SANCTUARY -聖域-」を上演。 シンガポールでの約1か月半の滞在制作と公演後、日本で1週間の滞在制作と横浜公演を行った。 脚本・演出・俳優・マルチメディア・資金調達など全てにおいて両劇団で協働し、劇団同士の自主的なコラボレーションであった。 シンガポールと日本が抱える監視社会の問題や、未来でのSNS、デジタルアーカイブなどをテーマに、日本語・英語・中国語・アラビア語の飛び交う多言語演劇を創作した。

平成27年度実績 https://grant-fellowship-db.asiawa.jpf.go.jp/ja/grant/cc1572/

範宙遊泳×THE NECESSARY STAGE『SANCTUARY-聖域-』横浜公演 撮影|鈴木竜一朗
関連する国/地域
日本, シンガポール, 米国
協力団体/協力者
The Necessary Stage

申請団体より

THE NECESSARY STAGEとの共同制作では、これまで以上に「違い」を感じながら創作した。 まず検閲があるということ。稽古開始の3か月前に初稿が締め切りという初めての経験をした。それゆえの創作スピードの違いに戸惑いもあったが、稽古初日に美術や衣裳もあるなか本番と同じ空間で1か月稽古するという、濃密な創作ができた。 老舗劇団として様々なことが分担されシステム化され、会社として社会の中で発言権を得て機能している彼らの集団性から学ぶことは多く、特に資金面や制作進行など、今後の活動に活かしていきたいと思う。 それにしても、国際共同制作の日本国内での注目度の低さには、今回も大変悩まされた。単独公演に比べて、観客の興味が一気に失われていくのが、SNSの反応ひとつでもよく分かった。チケットが売れない。日本人と日本人のためだけに演劇を作るという行為から脱却していくにあたり、これは本当に今後の大きな課題であると感じている。

関連する事業

申請団体

範宙遊泳×The Necessary Stage「範宙遊泳シンガポール滞在(リサーチ・WS)」

活動国・地域

AUN J クラシック・オーケストラ“ONE ASIA Joint Concert 2015”

マレーシア・シンガポール・ベトナム・タイ・インドネシアとの舞台芸術の国際共同制作事業

ヨコハマ・パラトリエンナーレ2017

ジャパンスタディトリップ 2017

山形ドキュメンタリー道場 2019

Asian Dramaturgs’ Network

活動分野

小池博史ブリッジプロジェクト 汎アジア計画 『戦いは終わった-マハーバーラタより』タイ制作・タイ&東京公演ツアー

アジア、女性、舞台芸術をめぐるプラットホームの持続化と発展

フィリピン、インドネシア、日本の青少年を対象とする環境問題をテーマとした演劇交流事業

演劇教育による子どもたちのエンパワーメント-PETAの“Safety Zone”構築に学ぶ-

Indonesia Dramatic Reading Festival – Asian Playwrights Meeting 2019

Jejak-旅Tabi Exchange: Wandering Asian Contemporary Performance

協力団体

『地域の物語』世田谷×シンガポール 国際協働制作プロジェクト

範宙遊泳×The Necessary Stage「範宙遊泳シンガポール滞在(リサーチ・WS)」